簡易ビニール温室での冬越し!
本当に効果はあるの!?
ホームセンターなどで冬になるとよく見かけるあの“簡易ビニール温室”。
一見簡単な造りだけどしっかり寒さを凌いでくれそうな、冬のガーデナーの強い味方!
しかしこの簡易ビニール温室、本当に効果はあるのでしょうか!?
ビニールハウスを小さくした様な形
簡易ビニール温室と言えば、プラスチックや金属の骨組みにビニールがかけられていて、まるで小さなビニールハウスの様!
これは何とも心強い♪
と思いますよね。
結論から言いますと、簡易ビニール温室の効果は・・・
ある!
のです。
あぁー良かった♪
と、安心してはいけません。
効果があると言っても、名前から皆さんが想像している様な効果は残念ながらありません(>_<)
だってビニール1枚ですよ!
保温効果などある訳ないのです・・・
保温効果の無い簡易ビニール温室
温室と言う名前につられてつい手を出してしまいそうになりますが、残念ながらビニール温室自体には暖房効果は無く、保温も出来ません。
実際に家の簡易ビニール温室を使って実験してみました。
ビニール温室内と外と気温の変化を測ってみたのですが、ざっっっくり平均すると下のグラフの様になりました!
緑の線が温室の温度でピンクが外気温です。
曇りや雨の日はあまり変化が無かったのですが、晴れている日は太陽が出て昼過ぎ位からビニール温室内の温度が急激に上昇しました。
その温度差は何と外と比べ最大10℃にも!
※自宅の庭、午前中〜14時頃まで陽が当たる場所です。1日中陽が当たると軽く30度は超えてしまいます。
逆に朝方は外よりも温度が低いと言う結果に・・・
温室内の温度が上がるのはある程度予想していたのですが、予想以上に上昇してしまいました。
設置場所によってはもっと上昇するかもしれません。
多肉植物にとって気温が上がるのは良い事ですが、ここまで大きく上がると逆に蒸れてしまう恐れが出てきます。
なので日の当たる場所に簡易ビニール温室を設置する場合は、風通しを良くする必要がありますが、そうすると温度が下がってしまうのであまり意味がない様です(^^;)
更に上昇した温度は、夜中ゆっくり下がるのかと思いきや、日の入りとともに急激に下がり、外気温と変わらない状態に。
やはりビニール1枚では保温は無理なようです。
更に朝方は何故か外より気温が少しだけ低くなってしまっていたので、むしろ逆効果!!
これは放射冷却という現象の様で、ざっくり言うと熱を放出する事により温度を下げる現象の様です。
なので温室内は冬の夜間は外の気温より下がってしまう可能性が高いです・・・
簡易ビニール温室の効果的な使い方
散々な結果に戸惑いを隠せない簡易ビニール温室ですが、使い方によっては効果を大きく発揮する事ができます!
まず、この簡易ビニール温室単体で使用した場合ですが、
1.冷たい風が直接当たるのを防いでくれる
2.霜が当たるのを防いでくれる
と言う2つメリットがあります。
寒さに弱い植物は、冬の冷たい風で弱ったりもするので、やっぱり何か風を遮る物があると違いますね!
更に色々な物を組み合わせると効果アップ!
1.夜間はプチプチを温室の周りに巻き付ける
2.ダンボールや発泡スチロールで下や日の当たらない面を覆う
3.簡易温室用ヒーターなどを使用する
プチプチなどを更に1枚温室に巻く事によって、僅かですが温度の低下を防ぐ事が出来る様です。ですが、日中の換気がしにくくなりますのでご注意下さい。
また、底がスカスカなのでダンボールや発泡スチロールを使って冷気の出入りを防ぐのも効果的。
でも1番効果的なのが3番目!簡易温室用のヒーターを使用です。
農家さんが使っているビニールハウスってとっても暖かいイメージがあります。
昼間は太陽熱を蓄えるので暖かいのですが、夜はヒーターを使って温めているんです。
大きな温室になると、暖房代だけで年間何百万もかかるそう!!
そりゃ簡易ビニール温室だけで保温しようなんて無理ですよね・・・
なので、ここは真似してヒーターを付けてみましょう♪
簡易ビニール温室用ヒーター+サーモスタット
下の様な簡易ビニール温室用のヒーターとサーモスタットのセットが売ってあったりします。
これがとっても便利な物で、温度を設定しておけば後は自動的に温室内をその温度に温めてくれると言う物です。
これさえあれば冬越しなんて全く怖く無い!
しかし注意点があって、ヒーターの真上は思っているより厚くなります。
なので真上にはなるべく植物を置かない様にしてください。
ちなみに私は室内に設置し、温室用ヒーターではなく発泡スチロールに水を張り、水に熱帯魚用のヒーターを入れたものを使っています。
温室用ヒーターに比べ暖房効果はかなり低いですが、コストがあまりかからないのと、温水を使ってサボテンなどの実生が出来たりもして、意外と便利です♪
簡易ビニール温室の弱点
便利な簡易ビニール温室ですが、保温性以外にも大きな弱点があります。
それは、風に弱いこと!!
ビニールなのでもの凄く風の影響を受け、軽量なのですぐに吹き飛ばされます。
外に設置する場合は重りは必須ですが、柵や壁などにロープで縛り付けて固定する事をおすすめします。
冬は予想外の突風や北風があるので、気づいた時には温室ごと植物が飛ばされていたと言う話しをよく耳にします。
植物を守る為に設置した温室が、逆に傷つける事になるなんて・・・
とならない為にも、外に設置した場合はしっかりと固定しておく事をおすすめします(^^)
上手く使えば冬越しの大きな味方になる簡易ビニール温室。
是非とも自分の環境に合った使い方を見つけて、役立てて下さいね♪
コメント
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